【閃篇】夢の日常、夢の断片。1【マイクロノベル】/佐々宝砂
り私の全身にのしかかった。
7.まだ生きてた
小京都の趣のお堀端をあるく。先を行く女性二人組が何か生き物いないかしらと騒いで堀を覗く。「なにあれー」と驚いているので私も覗くと白黒のゴム引き作業手袋がくるんくるんと泳いでいた。あちゃーあれ私のだ、堀の工事のとき逃したやつだ。まだ生きてたのか。
8.墓地にて
寺の墓地を知人のような和服美女と行く。飴色に変色した花崗岩の石碑があり、木簡のようなものが埋め込まれてコーティングされている。字は読めない。こんなことしなくてよかったのにと美女が言う。美女がたもとからなにか出して投げた。石碑が爆散した。
9.二人の病人
暗くなっ
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