しわしわの四角/一般詩人-
 
肉体は、しわだ
ぼくのどこを切りとっても、まっすぐなところはすこしもない
ぼくの中には四角も三角もない
不明瞭なしわだけで、ぼくは構成されている
まっすぐな線を見た時の高揚は、ぼくがしわであるということの裏返しなのかもしれない

ことばも、しわだ
どうしたってまっすぐになることはない
人の意思からかけ離れたことばを望むのは、人のしわを思わせる印象から逃れたいからだ

四角とか三角で構成された音は
しかしどうしてかさみしい
だからありもしない、しわしわの四角を望んでいる
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