「闇汁や」で始まる短いcomposition/
川崎都市狼 Toshiro Kawasaki
〈闇汁や數寄者小判を忍ばせる 涙次〉
冬の笑まひは仄暗い
燈しは細くていゝ
大體、それで通る季節だ
ねつとり文學論する夜更けでも
一年の疲れは隠せず
手早く帰りの支度をする
そんな輩ヤカラに同情する
家が待つてゐてそれで良し
とされるのが、冬なのだ
夜食に饂飩でも拵へて
‐が余計な
暮れ
#詩
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