無題/
川崎都市狼 Toshiro Kawasaki
のつぺりした自由だ
僕の顔をしてゐない
自分と云ふ
嫌らしい迄に
嶮岨な山脈を越えてきた
あの自由の顔をしてゐない
ピアスを外し、ピアスをまた着ける
その間に挟まる
沐浴なる時間帯
そこで流してしまふ
自分の垢
自分と云ふ垢
僕は気付く
のつぺりとした自由の國は
自分‐
だが遅い
やり過ごす
#詩
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