駄々/201
った悪魔たち
天使と悪魔を作ってしまった自分を怖れている神様の
震える眼差し
ジオラマが動き出すことはないし
電波塔は倒れていない
犬は主人を引っ張って歩いているつもりだ
空は青い
時折赤く沈み
風は吹き止まない
あなたのお好きなように、と言って
屋上から飛び降りてしまったわたしたちの
空に残った足跡が
月に続く
彼女の直筆の手紙が
あなたの好きだった本のお気に入りのページに
挟まっている、と
あなたの恋人が
あなたが一番触れられたくない所に
口付けながら囁く
あなたの本当の心が欲しい、と
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