秋の終わり 冬の始まり/201
つがあんなに幸せそうなのか
薬でも決めてんのか
どうでもいいけど
疑うのもいい加減にしろ
君が生きていることは
僕が生きている証拠
なんて言ったらいいのか
哲学も数学も文学も
皆同じことを伝えようとしてる
常識なのかもしれないけど
言葉のない土地にさえ
心は芽生える
そして生えないこともある
枯れることもある
君が生きていることは
僕が生きている証拠
僕は唯
ありふれた歌に合わせて
君と同じ声で
笑いながら
海を見に行ったり
星を眺めたり
朝焼けに感動したり
そういう毎日が好きだ
だからなんだ
帰って来られなかった人のことを
時々思い
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