万華鏡/秋葉竹
万華鏡
浮かれて 落ちるは 金銀虹色
万華鏡
天にも 夢にも 嘘をつく
万華鏡
生まれて 死ぬまで 回るだけ
万華鏡
くるくる くるくる 走馬灯
からだじゅうから
悲しい毒が 消えていくそんな真夜中には
あのですね、
星がわたしを信じないというのなら
神さまみたいな重々しい声で
わたしじしんを騙してやるのですわ
信じられますか?
あ りとる だけは信じますよ
ただすこしだけは辛い瞳が
それでも弱さを堪えているので
なにもかもを整えたのち
みるものの瞳を切り裂くような
傷ましくも運命てきな万華鏡を
どうかみせてくださるかしら
とっておきの
無限の果てまで
キラキラ光る
眩しくて
その中に吸い込まれそうな
一風変わった
絶望と希望が
ヒラヒラと舞い踊る
そんな万華鏡を
この手に渡して
くださるかしら?
そのとき世界が世界のために止まる
そんなバカバカしいふざけた心象です
だなんて
ただただここにある万華鏡が
世界で一番美しいというだけなのにですよ
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