詩想、40《『五行歌、13/許容(改訂)』続き》/ひだかたけし
 
13・終わりの始まり

ここでこの瞬間にして

自らの思考純粋に作動すれば

思考 もはや自らのものではなく

私と世界を分かつ以前の意志の営み

この生動の恩寵により詩の言葉ふり

光の海を鱗翅の無限彩色が舞う

既にその広やかな大洋泳ぐ貴女

13の波打ちもつれ溶解して

てふてふ愉快に澄み微笑む

この瞬間にここで解かれ

 終わりの始まり

 始まりの終わりと 、

悠にして永久なる変転

 最早突き抜け逝くこともなし









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