母の話 2/201
 
なければならないのも
お前のせいだと言って

母はとうにそれを忘れている
そして私の友達も同じことをしてくれた
自分がした悪いことを
水に流そうぜと言って笑うのだ
付き合うつもりがなくなって良かった
本当に良かった

そして母になった

私はあの子の子供の父になるべきだっただろうか

というかそうなのだろうか

あなたを愛していると言う時
そこには多分に揶揄が含まれていて
だから面白がって
あなたもそれを否定しないのだろう
人を撒いてまで二人になりたがったのは悪かったと思っている
ご挨拶に現れたのも不可抗力とはいえ申し訳なかった
メモはいつか返す

でも私に本気になる必要はないのだ
みんなルールなど守らない
守り続けている私は
ただの馬鹿だ
そして神は馬鹿をも愛してくれる

愛してる
戻る   Point(2)