戦争/201
 
結局異論は異論でしかなくて

あんたが幸せに生きてきたことについて俺は全く関係が無い

言い直そう
傷付け合った記憶さえない相手と、本当に傷付けられてきた相手とを見間違えるような
そんな馬鹿をやって遊んでいる時間は無い

あんたはもしかしたら自分と母を俺が見間違えればいいと思ったのかもしれないが

慣れてるんだ、そういうの

それでも私達に笑えと言うのか
お前、世界を滅ぼすことしか考えていない女の子に、恋を教えようとするのか

笑える
ある意味ではな

一緒にお茶を飲んでさっき観た映画の感想を話したり、花壇に咲いている花の名前を教え合ったり、クリスマスにいちゃついたり、あまつさえ婚姻届けに両親のサインをいただいたりするのか

しないだろ
色々諦めとけ

自分の弱さに惚れこまれているような気はしている
パジャマ着て笑ってる顔があまりにも病人で悲しい

私ですら憎いのだ
何もかもを知った人がどれだけあの女を憎むか考えると

消し去るしかないって言ったろ
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