ルシファー/りつ
 
すか?」
“神”は告げる
「私は最初から御前たち天使を、人間に仕える存在として創ったのだ」
「では私たち…私はあなたに愛されてなかったと言うのですか?」
「無論、御前たちをも愛しておる。
だが一番に愛するのは人間だ」

ルシファーは哭きながら跪き、“神”に懇願した
「おお!神よ!神よ!我が主(あるじ)よ!どうか私をこそ一番に愛して下さい!」
“神”は告げた
「ならぬ。御前は人間に仕えよ」
有無を言わさぬ拒絶だった

ルシファーは絶望と狂気に美しい眼を血走らせながら、“神”から後ずさった。
「神よ!私より人間を愛することを後悔するがいい!
私はあなたが一番に愛する人間どもを誘惑し、邪悪な存在へと堕落させる者になりましょう!」
ルシファーはそう叫び、
身を翻し堕ちて行った。

黒く変わった哀しい翼で

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