水 仮葬/こしごえ
風に靡(なび)いておりました。
その雲、あお空からみずからのおもさにたえかねてキララキラと、
この體(からだ)をうちならしていったので御座います。
天気雨。
蒼空へ垂れて
いった絵具(えぐ)ゆらゆらと
素露(そろ)のけむりが
對象(たいしょう)をなした
( イコウ ノ コト )
黯(くろ)しょうぞくを身に纏(まと)い
過去の死をしったみずからも生まれて間もなく仮死
を体験したという事実をしってからというもの。
茶碗をもつたび箸のさきのものをくちに運びつづけるかぎり
と時空間で化合しているいまのことわり
とか
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