ユートピアを考えていた。/あらい
き、かろやかに伏し拝みしどき、受け皿を序す貽貝の毒はへばれども堅く。くどくどとそれを憔悴爆撃とすくんでも老いても
あれらはどうであろう(多機能携帯端末と徘徊する)
、と――
並んでいるところに立って おとこは むかっていた、
碑錆びた名残りとある廟のようでも。
天体観望会は、アンタレスだけ満たし、うららかな裏を反して。考える葦であればびくともしない性格で。悠長に眠っているくせに。月蝕のあいだじゅう表情が消える。
(あなたのネグリジェを、黄昏が、さりげなく梳いたという)
にんげんは俯瞰してみれば限りなく小さく、日常の如何にのっぺらとしたことよ。あの手この手も、
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