アメリカ/藤原絵理子
には祖国があると信じるために
醜い悪口の言い合いにうんざりして
若者たちの寄るところは
醜い言葉の溢れかえる電脳空間だけ
ハンバーガー1個が6ドル
ピザ1枚が30ドル
街で普通の暮らしをして月に5000ドル
関税上げて石油を掘りまくったところで
物価は下がったりなんかしない
億万長者どもが喜ぶだけのこと
そいつらが何か施しでもしてくれると思っているのか?
もう民主主義を喧伝するために
税金を使われるのは嫌になってしまった
結局勝ったのは
あのじいさんだった
モスクワの友人は喜んでいる
不純物の多い鉄は
あっという間に錆びるものだ
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