真夜中の渇き/ホロウ・シカエルボク
 

穏やかな夜だったかと問われればそうだったかもしれない、と答える程度の夜だった、考え事はあるにはあったが、何かに変換しようと思えるほどの動機になるようなものは特に無かった、それならそれで投げ出して眠ってしまえばいいのだが、そういう時ほどだらだらとこだわって起き続けてしまうのが俺という人間の性分だった、自分の中で何かひとつ、いまやるべきことをやらなければすっきりと眠ることが出来ない、長いことそういう人間で生きて来た、他人からすれば面倒臭いやつだというふうになるかもしれないが、自分としてはずっとそうなのだから別に面倒臭いとも感じない、そういう人生を生き続けて来たのだから…そもそもどうして、面倒臭くな
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