キャンディー・バップ/ホロウ・シカエルボク
朗読するマリオネット、解毒的なソナチネ、雨の路面に刻まれた幾つかの足跡は、澱み、歪んで薄汚いエフェクトになる、ジャムのパンクは衛兵を連想させる、銃を肩にかけてしゃきっと立ってるあいつらさ、雨はもうすぐ止むってアイフォンが言ってた、過保護なまでに変化するシステムを進化だと言い張って行列に並ぶやつら、傘を差すことは随分昔にやめてしまった、ずぶ濡れで帰っても叱られることなんかなくなったから、バス停の側で立って泣いている女の子が居た、母親を探したがどうやら椅子に座ってスマホを見ている金髪の若い女がそうらしかった、覚悟の無い世界がタチの悪い風邪より蔓延している、もう気が遠くなるくらい昔からさ、俺は気まぐ
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