言葉憑き/ホロウ・シカエルボク
宿命は銃弾のように生身に食い込んでいく、それをペンチで引き摺り出すみたいに取り除くには相当な数のポエジーが必要になる、俺が馬鹿みたいに言葉を並べるのはその為だ、小奇麗でおしとやかな世界を偽造するためじゃない、知識や教養をひけらかすためでもない、ただただ俺は自分の中に渦巻いている嵐を吐き出して楽になりたいのさ、これは俺の感情の吐瀉物かもしれない、あるいは表現欲求の自慰行為なのかもしれない、でもそんな線引きを誰がどこでするというんだ?俺にはそんなことする気はない、もしもそうしたい誰かが居るっていうんなら好きにやってもらって構わないけど、それは俺が書いているものについて語ることになるのかな、そんな次
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