Season of Violence Author/おまる
 
こう口を出せるものではございませんが、しかし石摩羅があの島のことで功績をたてようと心血を注いできた想いをどうかお汲み取りくださいまして、石摩羅の申し上げることを一つ、どうかお聞き取り願いませんでしょうか?」

お上「今回の件(国有化の件)は、お前の功績ではなく、すべて行政が行ったことだろうが。あの島が安全云々というのは今の今までつい知りもしませず、わたしはてっきり、あの島をダシに、あんたが騒いでいるだけだと思っていたが」

石摩羅「そりゃ、わたしはエエカッコシイというので食ってますからナ」

お上「ぐ、、」

石摩羅「わたしももう齢が八十の上となりました。実をいえば、もうじき死にま
[次のページ]
戻る   Point(3)