Season of Violence Author/おまる
 


だが、これだけの騒動だ。ただそれだけで舞い上がってしまうお調子者はこのアジアにも当然いるわけで、そこからいきなり自分の天下を思い描く豪気な者も一人や二人ではあるまい。

そんな業深き奴が必ず浮かび上がってくるものだ。こういう連中が、どうして思いあきらめるどころか、やはり夜昼なく徘徊しているのであった。

「香港保釣行動委員会」の活動家である。

同業者からも「ああ、あれはしつこいよ」と鼻つまみにされている。すべて己の都合のいいように解釈するのだから呆れて屁がとまらない奴ら。

彼らは常々、世間から注目を浴びるような事件があれば、もうそれだけですかさず飛びつく人々だったので、
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