ずっと好きでいられますよう/由比良 倖
で吐いてしまい、嘔吐の跡も何年もそのままで、痩せて、頭の中の言葉は「死にたい」だけだったから、当然言語力もまるで無くなって、ときどき少しましになるとすぐに自殺を試み、腕を切り、コーラとウォッカを混ぜたもので薬を飲むのを主食にして、あとはただ自分が死ぬことだけを願っていた。
でもまあ、僕の中の生きたい気持ちというか生命力は、よほどタフなんだろう。苦しんで苦しんで、でも傍目から見ればただ毎日一日中ごろごろしている内に、空元気だけはまず取り戻し、あるときからびっくりするくらい音楽を聴くのが楽しくなってきて、本も読めるし、まだ全然言語力が回復していないとは言え、でも少しは書きたいという気持ちも戻っ
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