自戒/フユキヱリカ
1
眠りたい太陽は
徂徠する雲に翳り
口を得れば脚を失うだろう
無理に開いた胸には
寛容ねと謂う
君の眼差しに
愚鈍さを隠せずに朽葉色に染まり
消してあげる 蝋燭を
口角に気付かぬふりをして
あたし、は
少女でいたかった
無罪を唱えるには
遅過ぎる
かざした手は赤い
君の清らかさ
苦しみから救い出して
喧騒は吐息のような
今宵の雪
2
何故だかひどく
喉が渇いて
キッチンの蛇口に唇を
染み渡らす
そのうち溢れだした水は
ポタン ポタンと
シンクを打って
枯渇を知らない湖をつくる
本当の事をいうと
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