影か揚羽か/
ただのみきや
からは黄金の血液が光の雨となって降り注ぎ
カラスアゲハを打ちすえた やがて翅は燃え上がり炎に包まれたままアゲハは飛び続け
人々の夢をどこまでも縫うようにすり抜けていった
誰かが跪いて祈っていた そうして盲目の瞳はくべられ
聾唖者の舌を切り裂いて また太陽めがけて剣は投げられた
(2024年9月29日)
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