バキューム・パック/ホロウ・シカエルボク
 

テーブルに散らばったいくつかの破片と手紙の束、破片がなんだったのか思い出せないし手紙を開いてみる気も無い、わざわざやって来る知らせが重要なものだった試しはない、最終的に返信を希望するやつは必ず電話をかけて来る、それまで答える気にもならない、頼んでもいない義務とかなんとか、そんなものばかり、時刻は午後、十四時二十五分を過ぎたところ、といってそこに特別なギミックがあるわけではなく…あくまである程度限定されるイメージの補助という程度の意味しかない、インスタントコーヒーが冷めかけている、それをどんな気持ちで入れたのか思い出せない、飲みたかったのだろうとは思うが、それは絶対的な欲望ではなかった気がする、
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