バキューム・パック/ホロウ・シカエルボク
 
とても忙しい思いをしなければならない、魚が大量にぶち込まれた釣堀に針を垂らすようなものさ、餌を投げ込めばたちどころに食いついてくるだろう、だけどその時に、食っているのか食っていないのか分からない僅かな引きを持つものが居るんだ、そいつらの生態は定かじゃないけれど、そんな感触があればラッキーってもんだ、そんな曖昧な手応えこそが、まだ知らなかった領域へ連れて行ってくれることって、これまでにもよくあったんだよ、思うに確信じゃないんだ、分からない領域を書こうとしているのだから、それは吹聴するには向いていない事柄というわけだよ。


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