瑪瑙の瞳(改訂)/ひだかたけし
 
真珠の橋を架け渡し
煌めきの眩暈を覚えたら
飛びゆくアゲハの優雅な曲線、
忙しい日々を括弧に入れて
対岸目指しゆっくりゆらり

混沌渦巻くこの世界の端で、

木陰に休んだ君の面影に
追いつく迄のしばしの時間
全宇宙の咆哮が轟き
対岸への軌跡が輝き出す
架け渡された真珠の橋、
何時しかぐるっと円環を為し
円周を巡り帰還すれば

 大いなる静かさ安らぎの許 、

中心に輝く瑪瑙の瞳 
じっと周囲を見渡して

木々の枝の揺れ動きにすら、

自らの命の鼓動を聴く。






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