午後からの雨/山人
 
 朝からむっとした湿度を感じていた。汗が出るか出ないかの瀬戸際の不快感と、速乾性のフィットした肌着が体に食いつき、不快感の相乗効果を呈していた。
 昨日、家業は妻に頼み、登山道除草の三つ目の山域にかかっていた。八日目である。
 三連休の初日は天気予報も悪くなく、登山者がどんどん私を追い越し、ねぎらいの言葉を投げかけてくれる。それに励まされるように作業を進めるが、機械の不具合にな悩まされ、腕の疲労が尋常ではなかった。疲れては休み、休んでは刃のメンテナンスを行い、朝の五時半から開始したのにすぐ十一時になってしまった。目的地まで作業し終えたのは午後三時だった。下手をすると午後四時近くになるかもしれな
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