ありふれた愛/
はるな
バターがにおうきみの指
料理だってしないのに
その指で小さい蝶蝶を
なんどもつかまえてた
日々がおわるのがわかってた
だしっぱなしにしたビールが
温くなってくのとおなじだ
それでも喧噪のなかできみはまた
あたらしい蝶をみつける
息をとめてつかまえる横顔は
熱をだしたときにだけ見られる夢
それか、単にありふれた愛
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