児童室/
ふう
わたしはわたしを以て
いかなる孤独にも戦利し
平伏する憤怒と哀憫を両肩に掛け
凱旋する兵士のごとく
絶望に満ち
絶望にひろがり
靴は鉛のように重く
ポシェットは紙のように軽く
老いたものへは従順に
青い舌を差し出します
逃走の合図です
骨の欠片で髪を梳く子らは
いっせいに帽子をのせ
思い思いにほろんでゆき
残された赤児は
狂おしいばかり
腕の中で
燃えてゆきます
(『午後の革命』より)
戻る
編
削
Point
(4)