白球/
湯 煙
盆が過ぎ
盛りを越えず
しずくはおちない
八月
陽の下
きみよ
九回で終わると思うな
イレギュラーはつきもの
焼けた肩に仲間が触れる
口元にしずくがこぼれる
伝令の言伝が耳をぬける
控えていた者が駆け出す
死ぬな
きみは
どこへ
魂
雲の下
黒いスパイクが地を蹴散らせ
砂埃が唸りをあげる
風が奪うゲーム
夕暮れ
誰もいない
うちあげた
めいいっぱい
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