Parasitic 【P】/ホロウ・シカエルボク
 
病院で問診を待っている時なんか、特にね、時間は多重人格者が見る夢のように、混濁して悍ましい姿を曝していた、いまだ俺はそれを救おうとは考えていない、徒労に終わりそうな気しかしないからさ、やつらはやって来て去るだけだ、それ以上を生み出そうと思ってみたってあんまり意味のないことさ、塵、塵、人生とは降り積もる塵を見つめているようなものだ、その中に時折、微かに光を放つものが混じっていることがある、それを見逃さないようにするかしないかっていう話なのさ、まるで砂金掘りだ、でも、錬金術じゃないだけマシかもね、人生が美しく、喜びに満ちているなんて信じない方がいい、そんな素敵な景色は軽薄なヒットチャートの中にしか存在
[次のページ]
戻る   Point(2)