詩人がAIを倒す方法/完備 ver.2
 
 あなたに愛を告げる


劣っている作品6「夏」
  カーテンあけて世界に接続する
  わたしの内燃機関
  26℃の冷房
  うす青い朝を映す窓は
  精巧なディスプレイか、鏡か
  夏の桜並木
  二車線道路を過ぎる車はまばらで

  幾世代も巻き戻す夏、
  セミの鳴く
  うす青い街を歩き
  ギラギラの自販機
  まだ150円だった
  コーラで流し込むマイスリーは
  ゆるやかに巡り
  やうやうしろくなりゆく山際を眺めた

  幾世代も早送りする夏
  ベランダで
  線香花火をする女
  そこはこちら側か、あちら側か
  確かめよう
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