おやつ/
陽向(2躯-30〜35)
不確かさというおやつに
見たこともない春の風をまちわびる
そこにある謎のままな姿
映像は軽々しくページをめくり
静けさの化物の胃の中へ消えてゆく
手と手の中の憎しみ 手の中の希望
それらに奪いさられる確かな自分
またそれらに遠のく不確かな自分
鳥の鳴き声に怯えてた事
それが今や鳥の鳴き声に心地よさを覚える
笑うあの子というおやつ
それはまだ嘆きとして止まることはない
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