みずいろ/秋葉竹
 


なにを
残して来たのかと
振り返ると
血が凍るようだ

なにひとつ
残せていない
生を
ただ
生きて来たのだと

みずいろのこころの
あのひとは
きっと
雲に乗って
笑いながら
わたしたちを
見守っていてくれるだろう

わたしたちは
その
心の奥底までみ透すような
澄み切った目で
みられているのだと
想うとき

なんて
恥ずかしい生き様を
晒しているのかと
すこし大袈裟に云うと
消えて無くなってしまいたく
なったりしそうだ

ただ
近くの
どんな山でもいい
たとえば山に登ると
そこで吸える空気の味が
からだいっぱい
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