ワンルームに満たされるもの/
 
いのに
  誰かが拾ってしまうのを防げない
  それが悔しいのか 悲しいのか 怖ろしいのか
この感情に既存の言葉をあてることに意味はあるのか

一旦切断しよう
  この部屋には私自身を筆頭に
  不完全で未完成なものが多々あるのだから
  未分類の感情の一つや二つ
  増えたところでどうってことはないさ


私は湿ったコーヒーの粉に四本目の吸殻をねじ込み
二呼吸前に吐いた煙を探していた
  完成させなくても良い人生は長い
  いつでもやめられると思えるものほど
  やめ時が決まらないものだから
私は五本目を咥え マッチを擦る

、魂は
煙のようなものとして度々表現されるが
私の魂は湯にとける合金
  ぷるぷる流れたり固まったり
  そして時折ストンと落ちては
  彼方に消えゆく煙を見上げるのだろう
そこに上下の概念があったならば、ね
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