修羅/秋葉竹
世界は美しい
その美しい世界が歪んでしまったら
俺はそのとき
それでもまだ世界のことを
好きでありつづけられるだろうか
夜はいつだって
泳ぎたくなる星空をしている
夜はいつだって
すこし心を休ませてくれる
何十年生きれば
俺はほんとうのあたりまえが
理解できるのだろうか
それで何度も生きることを諦めたこと
ある弱さがあるから
俺は罪深い存在だと云えるのだろうか
わからない問いかけに
応えて欲しいわがままなヤツを
許してくれる世界なんて
かつてはどこにも無かったから
世界が激しい勢いで
歪み始める幻を
何度も何度もこの目に焼きつけ
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