究極の若造/陽向(2躯-30〜35)
 
雨の日はなかった。
この心というものは、なぜこんなにも痛み続けるのだろう。
周りや世界への怒りは膨張し、身体中の穴から、煙がでそうだ。
頭の悪い思考回路のような気はしている。だが、それにもまして世界で一番天才なのは俺のような気もする。
嗚呼、世界は実に不平等だ。俺は天才がゆえに人の10倍も苦しまなければならない。
理想の成功というのは、大した実力のない者が、股でも開けば得られるものだろう。それがこの世界の理か? 実力は評価されず、どうしようもない大人の我利我利に合わせなければ成功は得られないというのか。
そんな気がしてならない、こんなにも無様に生きて、ここから這い上がるには、大人共の我
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