silent/
海
独り泣きたい夜
傍にいるのは鴉だけ
思い出すのは
存在の温もり
差し伸べてくれた手
何も返すことなく
振り切ってしまった
あれから遠くまで来た
塗り替えることのできない日々
もう二度と日の目を見ない声
唇を噛み締めた
夜の衣を纏った鴉を
影のように連れてゆく
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