墓参/
ひだかたけし
木立、弧をなし
わたしを取り囲み
父の墓石 見つめ入る
初老の指先、震えながら
この道の終わりに立つ死 、
いつしか、
死への執拗な思いに取り憑かれ
今此処で生きて居るという意識、
渦巻く時空の裂け目
父の墓石に反響させ
震える指先、そのまま真直ぐ炎天に曝す
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