モンスター/涙(ルイ)
 
傷に気づいてくれて
然るべきところに相談したほうがいい
ひとりで不安なら 自分も付き添うからと言ってはくれたけど
そんなことをしたら あとでどんなことが待っているか
私はお母さんを恐れていた
いい成績を取ってお母さんを喜ばせてあげられない自分が悪い
こんな自分 いつか見捨てらてどこかへ行ってしまうのではないか
その時の私は そのことが何より恐ろしかった


三者面談の日
担任は淡々と「娘さんの成績で医学部へ行くのは無理」
「そもそも娘さんは医者向きではない」
「看護科ならA判定なので、看護科を薦めます」


激高したお母さんは 医学部へ入るために必要な偏差値から

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