郊外のキリスト*(改訂)/
ひだかたけし
夜空の深み青み奥まり
凝る純白のヒカリ
端の欠けた満月から
うっすら崩れ落ち
鋼のヒビキ浮き立つ
濁声混じり照り輝く
白銀の途 その突端、
二人の幼子包み込み
痩身に白衣纏う貴い人、
集う静かさ呼応し
佇まい毅然として
すっくと垂直に立ち
鋼のヒビキの渦中
夜空の深み青みから
現れ凝る光点に身を曝し
剥き出される純白の光、
血塗れた大地へと繋ぎ注ぐ
*ルオー『郊外のキリスト』(一九二十年)より引用
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