しとしとと/
雨宮吾子
雨が降るごとに窓を閉める
部屋を侵されてはならないから
外との断絶が空間を生む
閉じたものを空間と呼ぶから
では時間は開かれているのだろうか
雨は降るのだろうか
雨は落ちてくるのではないか
いや、きっと降るのだろう
余計なことはもう言わない
雨が全てを埋めてくれるから
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