ゆううつ/由比良 倖
 
いた、
「そこで『僕達は内側から海に浸食されていった』、
「私はラベリングした
「公園に瓶を貼った、

そうやって拡げられていった存在、わたし、
ふめい、歴史から血を流してください、

きょどう、めいもく、

膝の方から剥がれていって、空が落ちてきた、

骨の色、風、、

風が冷たく降りてきて、虫なんか、なんか触った、物語ばかり書いた、
光るのにまかせて目をつむって本屋を開いた、海ばかり、
ひくつな海とか、

ゆううつな海。

(私のいない物語を書いた、
(色のない花、
(それから時計、
(人が歩いてきたら挨拶をするために開くドア、

それから何人首をかけても壊れない金属、
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