初めから舗装道など選んで歩くような人間じゃないんだ/ホロウ・シカエルボク
感情は初めから歪んでいた、自分以外の誰かと居ると誤差ばかりが目についた、おそらくは幼いころから、欲しいものははっきりしていた、でもそれをどんな風に話せばいいのかわからなかったから詩を書くようになった、欲しいものははっきりしていた、おそらくは生まれてすぐに死線に手をかけたときから、ずっと…暗い夜に学ぶことが多かった、痛みに学ぶことが多かった、まるで自分の人生で観察実験をしているような日々だった、そうだ、感情は初めから歪んでいた、そして、装われていた、様々な気分を装いながら、腹の底では白けていた、本当の意味で心を揺さぶってくれるものは限られていた、それは例えば台風の日のグラウンドの景色だったり、間
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