Ommadawn。/田中宏輔
「習慣的な」思考というものが、単なる想起のようなものにしか過ぎず、「習慣的でない」思考といったものだけが、「思考」というものに相当するものなのかもしれないからである。また、ときには、ある「思考」が、「習慣的な」ものであるのか、それとも、「習慣的でない」ものであるのか、明確に区別することができない場合もあるであろう。それにまた、「思考」には、「習慣的な」ものと「習慣的でない」ものとに分類されないものも、あるかもしれないのである。しかし、いまはまだ、そこまで考えることはしないでおこう。「習慣的な」思考と「習慣的でない」思考の、このふたつのものに限って考えてみよう。単純に言ってみれば、「型」や「傾向」に
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