Ommadawn。/田中宏輔
バト『英雄たちと墓』第I部・2、安藤哲行訳)
詩人が、『マールボロ。』から得た最大の収穫は、何であったのだろうか? 右に引用した文の横に、詩人は、こんなメモを書きつけていた。「「物質」を「言葉」とすると、こういった結論が導かれる。詩を読んで、言葉を通して、はじめて、自分の気持ちがわかることがある、ということ。言葉は、わたしたちについて、わたしたち自身が知らないことも知っていることがある、ということ。」と。
言葉とは何か?
(フィリップ・K・ディック『時は乱れて』4、山田和子訳)
言葉以外の何を使って、嫌悪する世界を消しさり、愛しうる世界を創りだせるというのか?
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