Ommadawn。/田中宏輔
はないのかもしれないが、たとえば、結論を出すのに性急で、思考に短絡的なところがあるとか、しかし、とりわけ、そういった部分が、詩人の文章に対して、浅薄なものであるという印象を読み手に与えていたことは、だれの目にも明らかなことであった。右の文章など、そのよい例であろう。
ところで、詩人はまた、その友人の言葉を結びつけている間に、その言葉がまるで
あれはわたしだ。
(デニス・ダンヴァーズ『天界を翔ける夢』13、川副智子訳)
と思わせるほどに、生き生きとしたものに感じられたのだという。
だがそれは同じものになるのだろうか?
(R・A・ラファティ『空(スカイ)』大野万紀
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