ある愛の詩 なぁんてね/秋葉竹
大嫌いなんだ
便利になってゆくだけだなんて
失われたものの価値を
知らない不幸を嘆けよと
生まれればそのうち死ぬというほどの
ぜったいに信じられる真実
それを知っても
その死後の噂話は聴けないのも真実
死後にも残る詩なら書けるけどね
なぁんてね
今日も奇跡の扉を開けながら
朝靄の中から帰って来る
君を待っているよ
可憐に舞いながら飛び込んで来る君を
逸らさない一途な瞳で探しつづけて
すこし深刻ぶったくだらない歌でも
お気楽に歌いながらね
なぁんてね
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