滅紫雲の揺籃/あらい
 
のと紛れていく/どのみちも/月出ていて/複雑で翳りあい。あくどい色
 待ちくたびれる朝な夕な、青い花火が仰け反るだけ。あかのたにんの谺(こだま)である 名前は、ふっつり握手する。測り兼ねる刹那に追いやられる条件は花瓶に汲み込む。もう彼は誰(かわたれ)と抱え、反対に敷地のうちに、並外れてまとまりもなく大きくとんとんな様
 ちろちろと明かりをつける。灰桜の鶏鳴が、睫毛がゆっくりと下を向いた 空気は冷ややかな形でぬるまゆを保ち。きっと仕方の無いことなのだと。観察する刺激によって伏し、残り火は消えるものと合掌する、永遠(とわ)に対する無明が、現象すでに夢幻逆巻くのだと。まばたきひとつで手元に残る、苹果の魔法。憧れながら――透明人間としらない、花。ならこれら樹木の断面(ひこばえ)にうまれもつカラクリに、訝しんで伺おうとしていると、見てみろ

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