STATION TO STATION/ひだかたけし
 
しずかさかさこそ
かさこそひっそり
小さきもの飛び跳ね
此の世に贈与された
じぶん確と受け取り
情熱と意志を込め
小さきもの解き放ち

かさこそそこここ
しずかさかさこそ

滲み霞みゆく時空の虚実、

行ったり来たり来たり行ったり
遂には垂直に裂け響き光り渡り
鉄槌打ち下ろされ
彫琢される巨大な造形

  *

死の断崖の際をゆく
此の世に与えられた生を
費やしながら広げ日常を超え

(きっぱりした暴力的切断内に留め置き)

 官能愛の遥か向こうへ
  雪道二人手繋ぎ踏み締め
   新たな命の宿り
  新たな心音 とくんとくん 
 祝福された夜忘れることなく

しずかさかさこそ
そこまでひっそり
潜む此の世の巨大な造形
小さきもの飛び跳ねながら
緻密に跡付け自らに取り込み
宇宙から不断に投げ入れられる
生き在るものたちの場のチカラ、

 ステーションからステーションへ疾走し

更に増幅させ宇宙へ投げ入れ







戻る   Point(4)