それで幾分安堵する。生け簀のものは頼りない/あらい
をわたり、懐かしい見返りの夜風に
無理だなとなんとなく察した。海へと下る、朧月
まあ全部気圧のせいだよ(ひどい言いがかり)
そもそも振り返ったところであなたが
今ここにいるのだから、
間違ってないし後悔もない。
できないし、やりたくないし、する必要もない。
今無意識にあなたを操作している。あの軽四は
いつ時代の作法か、半端な感情では、付け焼き刃だもの、
深さもないハリボテだろうな
ロクに疾走らないくせに愛着ばかりがもう鈍臭、
違和感もないんだなと
一歩後ろに引いたところで
この感覚になにか囚えられる
またあんたはどちらからきたのだねと
おのずと羨ましくもなる
『自分で自分を愛すること。』
見合わせたうわ言を煽いで息抜くことを、やめる。
駆けずり回る。なんてことないんだろうなと。
物の道理を馴染ませ、名残惜しくも
この手のひらに掴めるものだけ、与(あずか)る
率直に、思い残すことも ない
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